英語の勉強で海外へ留学がしたいけど、パニック障害だからと諦めている人もきっといるはずです。
飛行機に乗ることを考えると発作が起こるかもしれない。
海外生活の不安で発作が起こるかもしれない。
むしろ、パニック障害で留学して英語の勉強どころか、日常生活の不安を抱えている人もたくさんいますよね。
しかし、安心して下さい。
私は、重度のパニック障害からかなり回復して飛行機に乗って留学をすることができました。
しかも、今はフィリピンで住んで、近隣の国を旅行して楽しんでいます。
フィリピン留学した私のパニック障害の度合い
私は、19歳の時にパニック障害を発症し、通っていた専門学校に行けなくなって中退しました。
それからは、
電車で3分のたった1駅が乗れない
スーパーのレジ待ちができない
散髪に行けない
歯医者に行けない
映画が見れない
原因不明の身体の痛み
夜中に突然目が覚めた瞬間に過呼吸になる
などと言った、予期不安、広場恐怖症などの重度のパニック障害と約5年間付き合いました。
そこから、暴露療法をきっかけに徐々に回復していき、その1年後にはタイのプーケットに行くことに成功しました。
その後、何度かぶり返しがありながらフィリピンへ留学することもできましたね。
暴露療法とその時のお話はこちらでどうぞ。
パニック障害で一人で飛行機に乗る怖さ
一人ではなく友人達と同乗したとはいえ、タイのプーケットまで行くことに成功した私は前から行きたかった留学へ行くことを決心しました。
私はオーストラリアやカナダ、イギリスなどへ留学したかったのですが、そこで私に大きく立ちふさがったのが「飛行機に乗っている時間」でした。
・オーストラリア 直行便で約10時間
・カナダ 直行便で約10時間
・イギリス 直行便で約13時間
一度、タイまで行ったことがあるとは言え、その時はたくさんの気心が知れた同僚もいましたし、飛行機に乗っている時間も6時間ほどでしたからね。
一人で飛行機に乗って、最低でも10時間となると、さすがにとても前向きには考えられませんでした。
パニック障害の私がフィリピン留学を選んだ3つの理由
飛行機の時間の長さから留学を諦めかけていた時に目に付いたのがフィリピン留学でした。
今でこそ、フィリピン留学は日本資本の学校が増えて、一般化していますのでたくさんの人が留学しています。
私が行った当時は日本資本の学校はない上に、ほとんどの学校が違法であったり、モグリの学校という感じでしたね。
フィリピン留学は日本から近いのが楽
私がフィリピン留学を選んだ最大の理由は「近さ」でした。
フィリピンは日本から直行便であれば4時間30分という近さなので、10時間と比べれば一気に心が軽くなりましたね。
しかも、マニラでもセブでも現地の空港から学校が近いというのも決め手ですね。
フィリピン留学は飛行機の料金が安い
また、もう一つのポイントが飛行機の料金です。
私のパニック障害はかなり改善されたとは言っても、一人で飛行機に乗ってパニック発作が起きたらどうしようという怖さから、私は留学へ行くなら高くても良いからビジネスクラスを利用しようと考えていました。
例えば、留学候補に考えていたカナダやイギリスにビジネスクラスで行くと数十万必要なので、さすがにこれは無理だと腰が引けました。
しかし、それがフィリピンであればビジネスクラスでも10万円もあれば乗れましたので、それもフィリピン留学を選んだ大きな要因の一つです。
パニック障害の発作を起こさないためにも、できるだけ飛行機に乗る不安、乗車中の不安などを消すことを考えれば多少お金が掛かっても万全の状態で行きたかったですからね。
本気でそう思って、ほそぼそと貯めていたお金は全部使っても良いつもりでしたね。
留学費用が安くフィリピン人の先生は本当に英語力が高い
最後の決め手は留学費用が安いということです。
今でも格安学校を選べばかなり安いですが、当時は1ヶ月10万円以内の費用だったので、オーストラリアなどに行くことに比べれば留学費用が三分の一で済みました。
もちろん「フィリピン人の英語なんてなまりがあってダメなんじゃないのかな・・・」という心配もありました。
しかし、フィリピンでは公用語が英語であり、世界中の有名企業がフィリピンにコールセンターを置いているほどレベルの高い英語が使われているということを知って、フィリピンに興味を持ちました。
今考えると、中学1年の文法もまともに理解できない低レベルな私が「訛り」からフィリピン人を見下すような考えをしていたことが恥ずかしい限りです。
フィリピン人の英語力は本当に高いので十分におすすめできますよ。
パニック障害の私が留学をするのに考えた対策
フィリピンへ留学するのには下記のような対策を取りました。
私は、満員電車内で腹痛と吐き気を起こしたことがきっかけでパニック障害と付き合うことになりましたので、トイレに行きたくなって行けないというストレスが一番怖いです。
ですので、飛行機に乗る数日前から食事の量や水分の量を調整して、「出したくても出るものがない状態」を作り出して、何も出るものはないという安心感を準備しました。
かと言って脱水症状でも起こすと大変ですので、トイレに行かなくても済む量は飲んでいましたけどね。
また、飛行機に乗る前や乗ってからはトイレには行きたいと思う前に行くようにしています。
飛行機は予定通りビジネスクラスを利用し、格安航空券で往復11万円でした。
座席は「隣の人に声を掛けなくても大丈夫な通路側」を選択して、いつでもトイレに行ける場所を確保。
CAさんにはパニック障害を持っていることを伝えて、万が一でも対応できるようにしておきました。
もちろん、その時は英語なんてできないので、自分が乗る航空機に日本人乗務員がいるのかどうかも調べました。
幸いその時利用したフィリピン航空には、フライト毎に一人の日本人乗務員が乗ると決まっていたので良かったですね。
暴露療法で伝えるのが恥ずかしい、そんなことを伝えるのは不安だという考えを持っているのであればすぐに捨てた方がよいです。
心配しなくても、あなたが路上で見かけたホームレスを知らない顔して見向きもしないのと同じで、あなたのことなんて誰も気にしていませんので、恥ずかしいも何もありません。
どうせ誰も知らないんですから気にしなくて大丈夫ですので、思い切って伝えてしまうことですね。
私の場合はパニック障害になってから、心療内科で処方されていた薬に効果を感じられずに2年ほどで止めていましたが、眠たくしてくれる酔い止めは用意しました。
今でも飛行機に乗る前には必ず飲んでいますが、眠気だけではなく、いつもこれを飲めば大丈夫にしてくれるという「気持ちの問題」も大きいですね。
パニック障害を抑える用の薬を飲んでいる人は絶対に忘れないように持っていくことですね。
暴露療法と飛行機対策のお話はこちらでもどうぞ。
留学を計画してから行くまで5年
実際には、私が一人で留学へ行けるようになるまでは、行こうと決めてから5年掛かりました。
もちろん、もっと早く行きたかったですが、パニック障害を理解してくれている職場を離れて留学してしまうと「もう次の仕事には見つからないのではないか?」という不安もありましたしね。
また、重度では無くなったとはいえ、まだまだ月に1度くらいは猛烈な不安に襲われてパニックを起こすこともありました。
もう少し良くなるまでと地道に心を整えている内に5年掛かったということです。
その5年間の間に仕事を辞めて、起業にもチャレンジしましたがそれはまた別のお話にしようと思います。
それでも、結果として私はフィリピンへ留学し、その後は一人旅での海外旅行を楽しみながら、フィリピンへ移住しています。
たかが海外旅行ですからね。
どれだけ時間が掛かろうとも、何歳になろうとも、行きたいと願って行動していれば必ず行けます。
海外でもみんな助けてくれる
パニック障害があれば、留学して海外で何かあったらどうしようと思うことでしょう。
しかし、それもそれほど気にしなくても大丈夫です。
日本よりも海外の方がパニック障害的な精神的な疾患については心が広いですし、何かあればみんなが助けてくれます。
私も、ジャカルタで過呼吸を起こした時はジャカルタの人達に気を使ってもらって助かった経験があります。
私も、最大の不安に駆られながらした留学は大成功に終わって、留学中にパニック発作が起こるような事も一度も無く、むしろそれをすべて忘れられるほどに充実した経験を送ることができました。
周囲に迷惑を掛けても良いので、どこにいようと一人で抱え込まずに心を開いて行けば、パニック障害があっても必ず憧れの留学をすることができます。
パニック障害は治らなくても、必ず生活に支障がないレベルまで改善して、海外への英語留学もできますし、海外一人旅もできますので諦めずに機会を待ちましょう。
きっと、今の段階で大変な思いをしている人は
「そんなの無理。電車で一駅乗れないのに飛行機なんて乗れる訳がない」
と考えていると思います。
私もそうでしたので本当に良く分かります。
それでも、いつかはと思って留学について調べているのも本当だと思いますので、このままページを閉じて忘れてしまうのではなく、気持ちを風化させないようにこちらでフィリピン留学の資料請求