私がフィリピン留学に携わった経験からすれば、0円留学でセブ島へ留学することは本当にできます。
0円留学では英語の勉強もできますし、IT留学でプログラミングやWEB周りのスキルを身につけることができますね。
0円IT留学から、ノマド生活を手に入れてそのままセブへ海外移住してしまう人もいますね。
ただし、美味しい話にはメリットとデメリットがあります。
ここでは、セブ島での0円留学をおすすめする人としない人などもまとめてみました。
セブで0円留学から貯金無しで海外移住
まず、セブ島で0円留学ができる学校と言えば「NILS(ニルス)」と「AHGS(アーグス)」が代表的ですね。
どちらも、コールセンターを経営している学校なので、コールセンターで働く代わりに、授業料や滞在費を免除するという形です。
ただ、この2社には大きな違いがあります。
アーグスは「コールセンターあっての語学学校」なので「学校は手段」
NILSは「語学学校があってのコールセンター」なので「学校が目的」
要はアーグスはコールセンター有りきなので学校だけでは成り立ちません。
しかし、NILSは学校は学校、コールセンターはコールセンターなので、学校運営がオマケではないということですね。
また、NILSはコールセンターだけでなく、学校運営や営業などの形態もありますので、希望や配置される部署によって仕事は変わります。
例えば、NILSの場合は0円留学のコースで「IT留学✕OJT」を選択します。
・6時間のWEB制作に関わる業務
・4時間のIT講義と英語のグループレッスンを受講
ITの授業で学んだことを、そのままOJTとして実践で使うことになります。
言ってしまえば、1日10時間近くはどっぷりとスキル磨きに時間を掛けられるということですね。
個人的には、東南アジアで仕事が無い日本人の最終地と言われるコールセンターで働くだけではもったいないと思いますね。
せっかくなら、実際に学校の業務やWEB業務に関わる仕事が選べるNILS
NILSで0円留学をするデメリット
まず、お伝えするべきなのが「本気で英語の勉強がメインなら0円留学はするな」ということです。
理由は単純です。
経験のないコールセンターの仕事や経験のないWEB周りの業務を海外でするだけでも仕事として重いです。
そこへ、さらに英語の勉強なんてする余裕はありません。
もし、あなたが何の責任感も無く、仕事に成果なんて上がらなくて何か言われても一切気にしない人であればOKです。
何を言われても、英語やプログラミングだけできれば良いと言い切れる、心臓に毛が生えているなら良いです。
しかし、普通の人であれば自分が任せられている仕事が気になって仕方がなくなって、英語の勉強が手に付かなくなるのが当たり前です。
また、コールセンターの営業に配属されれば当然ノルマがあります。
周囲が出来ているのに自分だけ成果が上がらなければプレッシャーにもなります。
例えばコールセンターでは・・・
・ノルマは1日数件成約させること
・1時間に何回電話を掛けること
このように決まっていますし、遊びではないので出来なければ叱咤激励もあります。
これを営業の勉強になるからと前向きに捉えられればストレス度は低くなります。
しかし、真面目な人ほど成約できないストレスで勉強なんて手につかなくなります。
日本でコールセンターの仕事に慣れている人であれば楽な仕事かも知れませんけどね。
ただ、日本でコールセンターの仕事が出来る人なら0円留学は選びません。
0円留学は無料ではない
ニルスでもアーグスでも同じですが0円留学と言っていますが、実際には完全に0円ではありません。
少なくても初期費用として30万円位は手元にないと0円留学には参加出来ないので注意しましょう。
もちろん、ある程度お金が必要ということがボッタクリという訳ではありません。
0円留学に必要な費用
セブの0円留学のパイオニアとも言うべきのアーグスに0円留学した際に必要な費用をチェックしてみましょう。
AHGSで12週間の0円留学に必要な費用 ※1ペソ=2.15円 | |
労働時間 | 週30時間 無給 |
1日4時間 12週 複数人部屋のみ | ※一人部屋、二人部屋は実費必要になる |
空港ピックアップ | 1,200ペソ(2,580円) |
往復航空券 | 50,000円 平均の費用 |
初回登録料 | 20,000円 |
SSP/SWP | 15,000ペソ(32,250円) ※SSPは就学許可証 ※SWPは最大6ヶ月の就労許可証 ※6ヶ月以上はAEPという就労許可証が必要 |
ACR I-Card | 3,500ペソ(7,525円) 外国人登録証 |
ID代 | 200ペソ(430円) |
水道光熱費 | 10,800ペソ(23,220円) 900ペソ/1w |
教材費 | 1冊400ペソ |
デポジット | 3,000ペソ(6,450円) |
管理費 | 6,000ペソ(12,900円)退去時に返金 |
教育費 | 無料 4週間以下は週2,000ペソ 5〜11週間は週1,500ペソ |
VISA延長費用 | 8,150ペソ(17,522円) |
12週の費用合計 | 173,277円 |
※航空券については、LCCのプロモーションなどを利用すれば往復20,000円以内などもあるので平均値として50,000円にしています。
ニルスについてはHP上に詳細を掲載していませんが、許可証やVISAなどは基本がほぼ同じなので掛かる費用は大差無いですね。
詳しいことはNILS
0円留学を途中で辞めると違約金が必要
当たり前ですが、0円留学は途中で辞めると違約金が必要になります。
例えば、NILS
万が一到着してすぐに「やっぱりコールセンターの仕事は無理・・・」となった場合は、6ヶ月で最大30万円を支払わなければいけません。
コールセンターの仕事は合う合わないがハッキリと別れます。
電話での営業などに自信が無い人は、学校運営の業務やIT留学でWEB制作に関わる業務を希望しましょう。
0円留学は勉強に専念できる環境ではない
例えば、AHGSの0円留学は基本的に複数人部屋に滞在することで無料になります。
その複数人部屋というのがこちらのようなお部屋です。
sarrosahotel.com
こうやってみると「綺麗なホテルじゃん!」と思うかも知れません。
しかし、部屋にベッドが10台入って、トイレ・シャワーは1箇所、勉強机なし、パーソナルスペースは自分のベッドの上だけですからね。
勉強出来る場所はホテルの共有スペースなどを利用するので、まず集中して勉強なんて無理です。
何度でも言いますが、本気で英語を勉強したい人に0円留学はおすすめしません。
0円留学をして「英語は勉強できていないけど営業の勉強になった」という負け惜しみなコメントもあります。
しかし、それなら時給が良い日本のコールセンターで働きましょう。
例えば、アーグスの12週間では約30万円が無料になります。
それを日本の時給で計算して12週間働いてみればどれだけどちらが稼げるかすぐに分かりますよね。
例えば、日本のコールセンターで1日8時間1ヶ月働けば軽く20万円は入ります。
12週間で60万円、生活費などを抜いても楽々30万円は貯まりますよね。
日本のコールセンターで働けるのであれば、コールセンターで働いて稼いでからお客さんとして好きな学校に留学する方が断然待遇がよいですからね。
0円留学は変わった人が多い
まず、フィリピンで0円留学しようと考える人に普通の思考を持った人は少ないです。
もちろん、それだからこそ変わっていて、面白い人に出会えるのが魅力です。
しかし、残念ながらそんな変わった人達がフィリピンに来て普通に勉強なんてする可能性はかなり低いと言って間違いありません。
なので、苦学生の様に真面目に勉強したい人は絶対に0円留学は止めておきましょう。
ある程度のコミュニケーション能力がある人であれば、0円留学で苦楽を共にする仲間が見つかって最高に楽しい思い出は作れると思いますが英語力は身に付きません。
NILSで0円留学をするメリット
セブのNILSでの0円留学にメリットがある人はこんな人です。
・フィリピンへの海外移住や現地での仕事に興味がある
・セブで長期滞在してみたいからついでに英語の勉強が出来れば良い
・できる限り費用を抑えてITの技術を身に着けて人生変えたい
・とにかく一刻も早く日本から脱出したい
・どんな環境でも目的を達成する鋼の意思がある人
こんな方には最高なシステムですね。
特に海外移住を目指す人には0円英語留学ではなくNILS
正直に言って中途半端な英語を身に付けたとしても、海外で自分がやりたい仕事を探すのは大変です。
しかし、IT関連の技術を身につけれてしまえば、それこそ世界中どこにいてもノマドワーカーとして働くことができるようになりますからね。
WEBマーケティングやITに強いスタッフは、どこの学校も喉から手が出るほど欲しがっています。
0円IT留学で技術を身につければそのまま現地で仕事を見つけることも出来るでしょう。
むしろ、スキルを身に着けたスタッフであればそのまま学校が欲しがるかも知れません。
また、0円留学している間に現地で仕事を見つければ、貯金が少なくてもスムーズに海外移住に移行できます。
NILSの0円留学って違法じゃないの?
数年前にセブのNILSの親会社では日本人のインターン生が多く働くコールセンターが不法就労で違法行為をしているとして摘発されたことがあります。
実際に、フィリピン留学業界でもかなりの大騒ぎとなりました。
しかし、実際には手違いや行き違いなどがあっただけです。
とても軽い罰金は取られたものの、強制送還や拘置されるようなこともなくあっという間に騒動は終りましたね。
もちろん、今でもNILSは普通に学校やコールセンターの業務を継続しているので、NILSの0円留学も違法ということはありません。
NILSで0円留学から海外移住
0円留学では英語ではなくプログラミング取得を目的として0円留学からノマドワーカーになるのは十分に可能です。
もちろん、相当に頑張らないといけません。
だいたい300時間プログラミングを頑張ればフリーランスとしてクラウドで仕事を受注し、最低限生活できる程度の20万程度の収入を得るスキルを身につけることができます。
例えば、NILSで0円IT留学をすればIT系の授業だけでも約300時間は学べます。
さらに日々の業務から実践で使うことになるので自信も付けられますね。
もちろん、月20万というとプログラミング界隈では低賃金です。
しかし、発展途上国で海外ノマドをするのであれば月20万は現地採用で働く日本人の1.5倍から2倍近い収入になります。
まとめ
東南アジア圏や物価の安い国であれば・・・
「フィリピン」「タイ」「インドネシア」「ベトナム」「台湾」「ジョージア」「チェコ」「ポーランド」「マレーシア」「カンボジア」「ラオス」etc
などなど、月10万円ほどあれば暮らせる国は少なくありません。
とはいっても、プログラミングやブログなどで稼ぐのはそんなに簡単じゃないと考える人も多いかも知れません。
さらに言えば、ブログ以外の小さなネット事業から得ている収益を合わせれば日本でも慎ましく生活できるレベルになっています。
毎日思いますが、頑張れば頑張るだけ収入は青天井だという実感もあります。
頑張れば誰でも1年で月100万円稼げるというような夢のような話ではありませんが、その気で頑張れば誰にでもノマドになる道が選べるのは間違いありませんね。
そのきっかけとしてNILSの0円留学でプログラミングを学ぶのは良い手段になるでしょう。
0円留学なのにカランメソッドもプログラミングも学べる