消毒用アルコールやエタノールなどは濃度が高いと可燃物質になるので、消毒用とは言っても飛行機の機内に持ち込めるのかどうか気になりますね。
最近では新型肺炎のコロナウィルスもあるので、飛行機に持ち込めるのか、預け入れ荷物ならどうなのかを調査してみました。
飛行機の機内に消毒用アルコールは持ち込めるのか?
まず、最初に結論から言えばアルコール消毒液の機内持ち込みができるのかどうかと言えば「ルールに沿えばOK」です。
もちろん、国内線か国際線か持ち込み方は変わります。
「JAL」と「ANA」2つの大手の航空会社のルールを基準にチェックしてみましょう。
基本的には日本から出る場合は国際的にほぼ同じ様なルールです。
JALとANAアルコール消毒液の持ち込みについて
まず、JALのホームページにはこの様に記載されています。
品目 条件 数量
(1人あたりの制限)機内
持込みお預け 酒類 アルコール度数が24%を超え、70%以下のもの
※アルコール度数が24%以下のものは制限がなく、70%を超えるものは機内へお持込みもおあずけになることもできません。5リットルまで ○ ○ 化粧品や医薬品(消毒液や消毒スプレー含む) ガスが充填されたスプレー缶製品の場合は、不測の噴射を防止するため、噴射弁がキャップまたは適当な方法(噴射弁押されないような措置)で保護されている必要があります。また医薬品には放射性物質が含まれていないことが条件です。 1容器0.5kgまたは0.5リットル以下のものを2kgまたは2リットルまで ○ ○
次はANAのホームページをチェックしてみましょう。
アルコール度が24%を超え、70%以下のものは1人あたり5リットルまで、機内持ち込み・お預けともに可能です。
アルコール度が24%以下のものは、制限がありません。
小売販売されている容器に収納されていること
引用:ANAホームページより
基本的にJALもANAも記載していることは同じですね。
要はアルコール濃度が24%以上~70%以下のものは5Lまで機内に持ち込めます。
国内線:500ml以下の容器に入っていること。
国際線:100ml以下の容器で小分けにされ、1リットル以下のジッパー付き透明プラスチック袋に入っていること。
中身の液体が50mlでも容器が120mlの場合はアウトなので注意しましょう。
もちろん、アルコール濃度が70%以下ですので、70%は大丈夫です。
機内持ち込みはアルコール濃度が70%を越えても大丈夫?
ここまで、アルコールの機内持ち込みについて調べましたが、どちらも飲料としてのアルコールを基準に記載されています。
しかし日本で販売されている「手ピカジェル」などはエタノールが76.9~81.4vol%含まれています。
基準を越える消毒用のアルコールがどうなるのか分かりませんね。
そこで、手ピカジェルを販売する「健栄製薬」のサイトにはこのように記載されています。
【国内線】
機内への危険物の持込みは原則的に禁止されていますが、「危険物であっても航空機内への持ち込みができるもの」として「1容器が0.5kgまたは0.5L以下で上限2kgまたは2Lまで」であれば持ち込みが可能です。したがって手ピカジェル(60mL、300mL)は、上限量までは航空機内に持ち込むことができます。【国際線】
「航空機内への液体物持込制限」により、あらゆる液体物を手荷物として持ち込む場合には100mL以下の容器に入れ、それらを1L以下のジッパーのついた透明プラスチック袋に入れる必要があります。したがって、手ピカジェル(60mL)は航空機内に持ち込むことができますが、手ピカジェル(300mL)は航空機内に持ち込むことができません。
引用:健栄製薬HP
このように書かれているので大丈夫だと思うのですが、アルコール濃度については大丈夫かどうかという記載は一切ないので心配ですね。
ただ、堂々とHPに書いて持ち込めなければクレームが入るはずです。
それでも、ずっと掲載されているということは書かれている情報を信用して大丈夫だと思って良いでしょう。
私としては、今回コロナウィルスが拡散してからフィリピンから帰国する際に、セブ、マニラ、日本の空港のカウンターで聞いてみました。
市販されている消毒用アルコールや消毒用エタノールはアルコール飲料ではありませんので、持ち込みでも問題ありません。
機内で使うと常識で考えられる分量であれば大丈夫なので、手ピカジェル程度であれば問題ないということです。
ただし、自作したモノは持ち込めません。
自作というのは、無水エタノールを薄めて容器に入れたものなどになります。
容量の大きな市販品を100ml以下の容器に移し替えてもダメだと言うことです。
60mlの手ピカジェルや小さい容器に入った消毒用エタノールなら濃度が70%を越えていてもあくまで消毒用ということで問題ありません。
もちろん、自作かどうかや中身が濃度の高いアルコールやエタノールなのかを調べる手立ては無いので実際にはセキュリティも普通に通過できるでしょう。
預け入れ荷物に消毒用アルコールを入れても大丈夫?
1つの容器が0.5L以下で市販の容器に入った濃度が70%を越えるアルコール消毒は機内に持ち込んで利用することができるとご紹介しました。
しかし、濃度が70%を越えたモノを預け入れ荷物の中にたくさん入れることはできません。
預け入れ荷物に消毒用アルコールや消毒用エタノールを入れて良いかどうかは、機内持ち込みの制限と同じ扱いになります。
コロナウィルスのおかげで持ち込みたい人が増えていますが、普通は濃度の高い消毒用アルコールを大量に預け入れ手荷物に入れる人はいませんからね。
預け入れ手荷物に濃度が高いアルコール消毒液を入れているかどうかは自己申告なので、普通に預けることはできます。ただ、万が一何か起きたら賠償などが怖いという話です。
日本ではアルコール消毒液がお店から無くなって価格が高騰しています。
そのため、私のように海外から帰国の際に運びたい人も中にはいるでしょう。
ちなみにフィリピンは濃度70%のエタノール消毒液はたくさん売っています。
日本で消毒液が手に入らないということなので、転売用ではなくお土産として3L分を預け入れ荷物に入れてみました。
フィリピンからは「セブパシフィック航空・国内線」と「エアアジア・国際線」で持ち帰りましたが問題無しでしたね。
ただ、海外の液体商品のパッキングは甘いことをナメていて、帰国してからスーツケースを開けると見事にアルコール臭にまみれていましたので、皆さんは気を付けて下さい。