私の海外移住生活も合計すると約7年になりましたが、その間も変わらずパニック障害とお付き合いしています。
今回は、海外の空港で過呼吸になった時に助けてくれた人からペーパーバッグ(紙袋)を渡されたお話も踏まえて、私にとって効果的な過呼吸の対処法をご紹介します。
ペーパーバッグ法はダメ!間違った対処方法
まず、結論から言えば昔過呼吸に良く使われていたペーパーバッグ法は間違った対処法なのでやってはいけません。
●過呼吸(過換気)以外の重篤な症状の場合がある
●二酸化炭素を再呼吸することで余計に不安を増幅させる可能性がある
●低酸素になり死亡するケースがある
私も全く知らずに良くやっていましたし、実際すると楽になるケースが多かったです。
しかし、私の場合は2008年頃に尿道結石で救急車で運ばれた際にパニック発作から過呼吸を起こしたことがあり、救急車の中で「過呼吸なので何か袋下さい」と伝えたら救急隊員の方に「危ないからダメ」と言われて初めて知りました。
しかも、その隊員さんは呼吸は辛いし、お腹は痛いしで悲惨な状態の時にきっちりと説明していたのでガッツリと頭に残りましたね(笑)
今考えれば、ペーパーバッグで治まっていたのは、過呼吸は精神的なストレスから来る物なので「それをすれば治る」という刷り込みだったんでしょう。
フィリピンの空港で海外旅行中に過呼吸
私は海外で生活していますが、フィリピンの空港で飛行機を待っている時に過呼吸を起こしたことがあります。
普通に空港で飛行機を待っていて、時間があったので一眠りしていたら起きた瞬間から不安感に襲われパニック発作を起こしました。
搭乗まであと1時間だったので、今回は諦めるかと思いフラフラしながら空港スタッフに声を掛けて、医療施設に連れて行ってもらい寝る場所を提供してもらいました。
過呼吸であることを伝えて、特に医療処置は要らないからベンチでもなんでも寝る場所だけ貸して欲しいと伝えて簡易ベッドで苦しんでいると女性の看護師さんが「ペーパーバッグ」を渡してくれましたね。
私はすでにペーパーバッグはダメということを知っていたので、適当なことを言って断りましたが「楽になるよ」と何度かオススメしてくれて、そのやり取りをしている間にいつもより早く過呼吸が治まってしまい、予定通り飛行機に乗ることができました(笑)
「看護師なのに知らないのか!」「どうやって英語で説明しようか?」と、意識が違う方に向いたのが功を奏したのでしょうね。
一人でできる過呼吸の効果的な対処法
私が過呼吸になった時にすることは2つです。
①何でも良いので歌ったり話したりする
②腹式呼吸
誰にでも当てはまるかどうかは分かりませんが、私の場合はやばいと感じて①をすれば、だいたいは酷くならずに落ち着きます。
過呼吸の効果的な対処法「歌う・話す」
私が過呼吸の兆候が出た際に一番最初にすることは「歌う」「話す」です。
私の中ではこの方法が一番安定感があり、やばいと感じたらとにかく声に出して歌うようにしています。
思考もマイナス方向へ向いている状態で、呼吸が苦しい時に落ち着いて呼吸をすることは結構難しいですからね。
私は過呼吸でパニックになっている時には近くにいる誰かに話しかけることで楽になることに気付いてから、誰かと話すことで精神的に落ち着くのだろうと思っていましたが、歌っている時はたくさん息を吐いているので、過呼吸には効果が高いようです。
歌うと言っても周囲に人がいて恥ずかしいのであれば、声に出さなくても歌っていればたくさん息が抜けていくので大丈夫です。
声に出した方がテンション上がって良いですけどね(笑)
反対に、カラオケなどで歌っていると過呼吸になるという人がいますが、それは過呼吸ではなく酸欠です。
過呼吸には腹式呼吸
①をして気分が完全に落ち着かなければ腹式呼吸をします。
腹式呼吸はパニック障害者にはかなり認知度が高いですね。
1.仰向けに横になって両手をおへその上に置く
2.鼻から大きく息を吸い込みながらお腹に空気を入れるイメージでお腹をふくらませる
3.吸った時の2倍から3倍の時間を使ってゆっくりと口から息を吐き出しながらお腹をへこませていく
過呼吸の原因はたくさん息を吸いすぎて、肺がパンパンに膨らんでいる状態なのにそれが苦しくて、さらに呼吸してしまい息が吐けなくなることで起きています。
なので、最初は少し吸って、長く吐く位の気持ちが丁度よいですね。
あまり難しく考えずに気持ちがおさまるまで続けると良いです。
私の場合は完全に酷くなっていても、10分から30分あれば改善することが多いですので、一度試してみて下さい。
完全に過呼吸になってしまった時は息を吐くだけ吐いて、息を止め、苦しくなったら少し吸って、また吐くだけ吐いて止めるということを数回繰り返してから腹式呼吸をしています。
パニック障害の過呼吸で悩んでいる方のヒントになることを祈ります!