つい最近、英語の相談を受けていた若者から英語を身に着けたい理由を聞いたところこんな話になりました。
数年前から問題になっているので知っている人も多いのかと思いましたが、何人か聞いてみるとベッグパッカー(begpacker)を知らない留学生の方が多かったですね。
ここでは、日本語で言えば物乞いパッカーや乞食旅行者として話題になるベッグパッカーについてまとめてみました。
ベッグパッカーの意味
このサイトを見ている人であればバックパッカーは間違いなく知っていると思いますが、ベッグパッカーはあまり耳慣れないかも知れません。
ベッグパッカー(begpacker)とは「beg(懇願する、乞う)」という意味で、簡単に言ってしまえば「物乞いや乞食をしながら旅行する人」のことを指します。
ちなみに、英語で物乞いのことを「beggar」と言います。
主にベッグパッカーはこのような人のことですね。
・荷物を全部取られて世界一周が続けられ無いので寄付して下さい。
・無一文で世界一周にチャレンジしていますので寄付して下さい。
ベッグパッカーの多くは白人の旅行者ですが、普通に日本人もいます。
現地の人からすれば「世界一周が続けられないなら帰れ」「あなたの旅行をサポートするならストリートチルドレンにあげる」「私だって世界一周したいのにバカなの?」という目で見られていますね。
Dear begpacker, just so you know, we have a lot of people can’t keep the food on the table and don’t have a proper living condition. Better to help them than give some money to support you travel around the world??? Some kind of joke! pic.twitter.com/1kFmV7wDo1
— Miss Anthropist (@NoniZara) January 5, 2019
このように「フリーハグして私の旅行をサポートしてね」というようなベッグパッカーもいます。
I saw an actual begpacker and I’ve never been so disgusted what the actual fuck white people should stop doing this pic.twitter.com/HpWDrfeEbu
— rus (@russelmatthew_) November 17, 2019
ストリートパフォーマンスは犯罪の国がある
ストリートパフォーマンスで楽器を演奏したり、大道芸をしたり、アクセサリー、写真、絵ハガキなどを販売して旅費を稼いでいる人もいます。
これは、ただ恵んでもらうだけでなく対価を提供しているので問題ないような感じがしますが、これもベッグパッカーと同じと認識されています。
ただ、ストリートパフォーマンスの場合はベッグパッカーというよりも「法律に違反している犯罪」ということです。
要は外国人がお金を稼ぐことは「不法就労」になるので立派な犯罪です。
最近では、タイ、インドネシア、香港、マレーシア、韓国などアジア圏にベッグパッカーが多く出没していますが、タイ、香港、バリ島ではかなり厳しく取り締まりされています。
知らずにストリートパフォーマンスをして売上すべて没収で済めば良いですが、逮捕、強制送還されても当たり前ですね。
ちなみにフィリピンでも「begging(ベギング)」と呼ばれる物乞い行為は禁止ですが、しないと生活出来ない人がたくさんいるので黙認されています。
ただ、現地の人は本当なので良いにしても、それに混じってベッグパッカーもチラホラいて「荷物盗まれてお金が無くて帰国できないって可哀想」というような同情で恵んでもらおうとする悪質な旅行者もいますね。
ベッグパッカーの日本人が嫌われる
ベッグパッカーは主に白人が多いですが、タイで日本人のベッグパッカーが保護されてニュースになったこともあります。
旅といえばヒッチハイクでの出会いや旅先での助け合いがネタになるということで、勢いで真似してしまう人も多いので要注意ですね。
しかし、ベッグパッカーは100歩譲って賛否両論があって良いにしても東南アジアでも嫌われているのが「トゥワットパッカー(twatpacker)」と呼ばれる人達です。
トゥワットパッカー(twatpacker)の意味は「Twat」が「嫌なやつ、ばか」と言った意味があるので「嫌な旅行者」「バカな旅行者」という意味になります。
主に旅行先で態度が悪い人や収入の低い人達を見下す人達のことを指します。
#Twatpacker
Is this acceptable? ‘Arrogant’ backpacker goes viral after refusing to move feet from head rest. https://t.co/a0InsUmC17— Jim Tee … (@jim__tompkins) April 8, 2017
これは、ヨーロッパ人やアメリカ人に多いですが、残念ながら東南アジアでは日本人も全く同じことをする人が多くとても嫌われている場合があります。
「その国では仕方ないこと」にたいして高圧的に喰って掛かる人は本当に多いですし、そういった人に限って「オレは理不尽は許さん」というような現地の人と戦った武勇伝を自慢気に話しますね。
また、日本人は時代遅れの情報を鵜呑みする人も多く「交渉は10分の1からスタート」というようなバカな交渉をして、しつこく食い下がった上に「それなら買わない」と言って結局買わないので嫌われています。
今どきは、売り手も交渉が面倒なので適した価格で販売していることも当たり前です。
「1枚250バーツのTシャツを3枚買えば600バーツなら1枚だけで良いから200バーツにしろ。同じでしょ?」
こんな交渉をすることが頭が悪いので、こういったことも「トゥワットパッカー」と呼ばれてしまいますね。
まとめ
個人的には、旅を楽しむネタとして路上販売やストリートパフォーマンスで稼ぎながら旅をしたいという気持ちも分かります。
しかし、お金がないフリをして恵んで貰うのは話が違いますし、大卒が本気で働いても1ヶ月30,000円ほどしか貰えない人達からすれば、本当はお金を持っている人の旅行をサポートするなんてバカな話ですよね。
旅費を掛けたくないのであれば、WWOOFやWorkawayを利用して働く代わりに宿と食事が無料というようなシステムを利用すれば良い話です。
ベッグパッカーは大使館送りになって強制送還もあり得る犯罪になる可能性があるので、何も考えずにノリでするのは止めた方がいいですね。