ここでは、英語学校でマネージャーとして働いて、路頭に迷っているたくさん英語学習者のカウンセリングをした私の経験から、フリートークの無駄さと話せるようにならない悩みを解決します。
オンライン英会話で無駄なレッスン断トツ1位はフリートーク
オンライン英会話で無駄なレッスンはフリートークやっていう理由はたくさんありますが、一番大きな理由は「フリートークできるレベルではないのにフリートークをやっている」ということですね。
基本的に、フリートークをして何か英語力の向上に役立つ人というのは「思ったことを話せる人」だけです。
話せない人がフリートークをしたところで、話せないんですから会話が成り立ちません。
こんな時にどういったことがレッスンで起こるかと言うとこういうことです。
生徒が話せないと先生が話すしかない
もしあなたが日本語の先生だったとして、フリートークを選んできた生徒が会話ができない人だったらどうしますか?
先生も生徒を満足させないといけませんし、何も話さない時間ばかりだとレッスンにならないので、質問をしてどうにか時間を持たせようと話しかけますよね。
しかし、間を持たせようとして質問をしても「聞き取れない」「明らかに理解ができていない」となってしまうと、先生が話して間を持たせる以外方法がありません。
なのにこういった生徒に限って「私が何とか話そうとしている間に先生ばかりが話してしまってモヤモヤする」などと言いますね。
説明を聞けば聞くほど難しくなる
先生たちは生徒のことが初心者だと思えば、可能な限り簡単な英語で話すように意識をするのが当たり前です。
なので先生たちが普段話している英語と、初心者に向かって話している英語は全く違います。
それでも、生徒がわからない顔をしているとどうなるかといえば、先生たちは色々と違う言い方にして理解させようとしてきます。
こうなると、一番最初に簡単な方法で話しているので、説明を聞けば聞くほど難しくなるという事態に陥りますね。
そして、ますます説明がわからなくなって、理解できないまま授業が終わってしまうということになります。
もちろん先生によっては、もっと簡単な言い方でわかりやすく話してくれる人もいるのですが、そうなったらそうなったで「はじめの言い方をどう使うかを知りたかった」というようなことを言う生徒もいます。
何を言いたいか汲み取ってくれる先生
フリートークのレッスンを受けていると、自分が何を言いたいのか全て汲み取ってくれるような勘のいい先生がいます。
自分が言いたいことを言えずに詰まっていると、先生がいろんなパターンで話しかけてきて「こういうこと?」「これが言いたいの?」と探りを入れてきます。
そして「そうそうそれそれ!」となって、フリートークの授業が進みます。
そういう先生は非常に親切で良いのですが、そんな相手の勘の良さに頼っている限り英会話力が伸びるわけがありません。
またフリートークの途中で「そうそうそう言いたかったの」というような文章を学んだとしても、いつまた次に同じ文章を使うシーンが出てくるかわからないので、ほとんどの場合は二度と使うことなくノートの肥やしになってしまいますね。
日常英会話が一番難しい
フリートークは言い換えてみれば日常英会話です。
これから英語を学習しようとする人は「日常英会話ができるようになりたい」というのですが、英語の中で間違いなく一番難しいのは日常英会話です。
よくビジネス英語を一番上に置く人がいるのですが、日常英会話に比べればビジネス英語は非常に簡単です。
なぜかといえば、ビジネス英語はほとんど業務の中で使われる英語は決まっているので、パターン化された業務をこなしているうちにすぐに身に着きます。
しかし、日常英会話のトピックは「生活」「教育」「科学」「歴史」「政治」など何でもありです。
なので、フリートークをしたいのであれば、最低限こういった話が自由にできるようになってから受講するべきです。
フリートークは、いろんな人からいろんな意見を聞いて「こういう話し方もあるんだ」という話し方の幅を広げるために受講するもので「英語を学習するため」に受講するものでは無いのです。
オンライン英会話のフリートークの上手な使い方
例えば簡単な日常英会話ができる程度(TOEIC600~800)の人がどうしてもフリートークで練習したいのであれば、再現性がある方法でレッスンを受けると良いですね。
どういうことかといえば、フリートークをする時は必ずテーマを決めることです。
まずは、レッスン前にそのテーマについて何をどう話したいかまずはしっかりと考えます。
ある程度話すためのキーワードを書き出しておくと良いでしょう。
そして、レッスンではそのキーワードを使って会話を作る努力をします。
もちろん、その一回のレッスンでスムーズに話せることはまずないでしょう。
ここで一番良い方法は、そのテーマについてスムーズに話せるようになるまで、先生を変えながらフリートークをすることです。
例えば、同じテーマを使って同じ国籍同じ性別の先生とレッスンを受ければ、かなりの確率で似通った意見が出てきますので、続ければ続けるほどスムーズに話せるようになります。
反対に、性別を変える、先生の国籍を変えるなどをすれば、また違った意見で会話を進めることができるので、自分の話し方に幅を持たせる練習もできます。
このように、フリートークでもある意味再現性を持たせて、レッスンを使って何度も何度も復習をすることで、英会話力の向上に役に立つレッスンにすることができます。
自由に話せるようになるためにライティング
自分が思ったことを自由に話せるようになるためには、まずは自由に書けるようになることが先です。
当たり前のことですが、頭で考えた文章を口に出すのと、頭で考えた文章を書き出すのは同じ作業です。
要は、頭で考えた文章を自由に書き出せない人は、自由に話すこともできないということですね。
文章に書き出す方が考える時間もゆっくり取れて簡単ですから、まずは自分が話したいことを自由に書き出せるだけの英語力があるかないかが重要です。
それがないのであれば、フリートークで話しながら練習と言う無駄な遠回りをするよりも、 自由に書けるようになるためのライティング練習をする方が断然近道でオススメです。