フィリピンへの海外移住や就職を目指す人にとって、実際に現地採用で働きながら生活した時にどんなメリットやデメリットがあるのかは将来の計画を立てる為にも大事です。
私はセブに住んでいますが、セブも5年前と比べただけでも現地採用で働く日本人やIT系のノマドワーカ-は断然増えています。
●フィリピンで現地採用として働いて海外移住してみたい
●数年で良いから一度海外で働いてみたい
●フィリピン留学でセブが好きになったからそのままセブで仕事をして海外移住したい
ここでは、こんな方向けにフィリピンに海外移住して、現地採用として働くメリットとデメリットをまとめました。
海外移住・フィリピン現地採用で就職
まず、現実的な話をすれば、現地採用で働く人の場合は半年~1年も絶たずにセブを去ってしまう人も少なくありません。
夢と希望を持ってキラキラしながらフィリピンに来た人が「これは無理」と気付いて帰国してしまう人や会社の方針が合わずに止める人なんてゴロゴロといます。
実際に私が働いていた会社でも試用期間の3ヶ月以内に止める人はたくさんいて、1年以上働いた人は私以外にいませんでした。
それではなぜそんなことになるのかフィリピンで現地採用で働くデメリットから見てみましょう。
フィリピンの現地採用で働くデメリット
デメリットのトップバッターはもちろん給料についてです。
フィリピンの現地採用の給与基準はマニラで75,000ペソ(約17万)~、セブで50,000ペソ(約12万)~です。
かなり給料に差がありますが、セブは語学学校が多い為に英語を身に着けるために低賃金でも働いてみたいという未来ある若者が多いからですね。
むしろ、無給のインターンが当たり前なので、正社員なんてほとんど雇っていない会社もあります。
例えば、75,000ペソからスタートのマニラ圏なら「家賃光熱費20,000ペソ」「食費10,000ペソ」「雑費5,000ペソ」などを払っても節制していれば3万ペソ(約7万円)は手元に残せます。
しかし、セブの50,000ペソの場合はかなり節約しないと手元に残らないレベルでかなりカツカツですね。
給与査定が年2回あり、しっかりと給料が上がる会社であれば良いですが、多くても査定は年1回程度なので、上がる給料は1年働いても5,000ペソ(12,000円)ほどです。
50,000ペソでスタートした場合は少なくても2年から3年は勤務して給料を上げてもらわないと、雇われではセブで働く日本人としては最底辺の生活になります。
家賃補助や食事補助などが出る会社なら50,000ペソでも少し楽になりますけどね。
セブの日本人オーナーはブラックが多い
セブ島でのんびりとストレスから開放されて仕事ができると思ってセブに来る人が案外多いのですが、そんな甘い話はありません。
日本人を雇用するのは大体が日系の会社ですので、会社は日本人としての仕事を求めてきますので、仕事は日本式でマルチになんだって対応しないといけなくなります。
正直に言って、フィリピンには俺様の会社的なブラック日本人オーナーが多いので、残業なんて当たり前ですね。
フィリピンは外国人労働者の税金がバカ高い
フィリピンで働く場合に一番注意しないといけないのが税金対策です。
何故かと言えば、フィリピンで働く外国人の税金は収入の30%にもなります。
50,000ペソしかもらえないのに、30%引の約15,000ペソ引かれるんですよ?
正直に言ってやってられません。
なので、日系の会社などではそのあたりを上手くやってくれたりもします。
表向きは給料15,000ペソでコンドミニアム貸与、3食付き、交通費付きというような内容にして、払う税金を抑えてしまう感じですね。
もちろん、表沙汰になると会社としては都合が悪くなるので正式な給料明細なんて貰えなくなりますが、給料が35,000ペソになるか45,500ペソになるかで全然違いますので明細なんて不要です。
ただし、喧嘩別れするようなことになると、次の仕事のために働いていた記録や明細が必要なのに貰えないということもあり得るので慎重に考えることをおすすめします。
また、日本の大手企業やフィリピンの現地企業の場合はしっかりと取られるのが当たり前ですので、しっかりと内容を確認してから応募した方が良いでしょう。
セブでは安い給料で求めるスキルが高すぎ
フィリピンにある日系の会社は「どう考えてもその給料じゃこねーよ!」というようなスキルを求めてきたりします。
例えば75,000ペソで語学学校の採用条件として・・・
●このようなスキルがある方
SEO対策, ソーシャルメディア広告, リスティング広告、SWOT分析,グーグルアナリティクス分析, Facebookマーケティング, HTMLやWEB制作, 広告コピーライティング
どれをとっても専門的にできればそれ1つで仕事になるようなスキルばかりです(笑)
1ヶ月17万円程度の給料で、こんなスキルを持ったまともな人材が来るわけありません。
ただ、こういった会社は大体フィリピンに住んで長い中小企業の日本人社長で、自分では内容についてほとんど理解出来ていません。
そのため、独学で少しだけ齧った程度に知っているレベルでも仕事ができる可能性も高いですけどね。
https://5cebu.com/2018/12/07/work-in-cebu/
セブ島の海外就職は仕事の選択肢が少ない
フィリピンは本当に仕事の選択肢が少ないです。
・語学学校
・オンライン英会話
・コールセンター
・ローカル紙の編集スタッフ
・エンジニア
・不動産営業
セブで求人募集を見ているとほとんどこれらの業種で、そのうちの6割から7割が語学学校かオンライン英会話ですね。
例え英語がビジネスレベルで英語が使えても、現地に貢献できる特殊なスキルでもない限りはたいした仕事はありません。
ですので、フィリピンでの現地採用は基本的には英語関連の仕事に就きたい人向けですね。
セブの現地採用は保険や福利厚生が悪い
フィリピンでもセブの現地採用の保険や福利厚生はかなり低レベルですね。
例えば保険完備とか言いながらフィリピン人レベルの最高20,000ペソ程度までしか保証されない保険であったり、家賃補助とかいいつつ補助にもならない金額だったりですね。
他にも、会社で用意しているパソコンがあまりにもショボいために、仕事で使うパソコンも持ち出しになることも当たり前ですが、それに対する補填はありません。
現地で外国人でも入れる保険に入ろうと思うと年間に約60,000円はしますので、少ない給料から更に5,000円程引かれる羽目になってしまいます。
中には6ヶ月以上働かないとVISA代などは出さないという会社もありますね。
セブには関わりたくない日本人が多い
これは完全に私の個人的な意見ですが、セブは関わり合いになりたくない日本人が多すぎです。
フィリピン人が良く日本人オーナーの陰口を言う時に使うのが「Scammer(詐欺師・人を陥れる人)」ですね。
フィリピン人の先生や友達に「日本人は人を誘導して欺く人ばっかりなの?あなただけが唯一信用できる日本人なんだけど。」と言われたことは何度もありますよ。
もちろん私も「オレも信用できるフィリピン人あなたくらいなんだけど。」と返しますけどね(笑)
そして、そんなビジネスに長けた胡散臭い人が集まってセブ在住日本人の代表のようになっているので、年々セブが嫌になってしまいます。
完全に気持ち悪い村社会になっているので、どこに言ってもその集まりの影が見えて本当に気持ち悪いです。
セブの和僑会クソ集団
— 堀江貴文(Takafumi Horie) (@takapon_jp) November 6, 2017
フィリピンで現地採用として働くメリット
フィリピンで現地採用として海外移住して働くメリットを見てみましょう。
一番最初に来るのは超簡単にワーキングビザが下りるということでしょう。
例えばマレーシア、ベトナム、インドネシア、シンガポールなどでは大卒でないとワーキングビザが下りなかったり、本当にその日本人を雇用する必要があるのかなど結構チェックされます。
もちろんコネなどがあれば学歴がなくても働けますが、一般的には楽ではありません。
しかし、フィリピンであれば「学歴なし」「職歴なし」「住所無し」の無い無い状態の人でも、会社に雇用さえしてもらえば簡単にワーキングビザがGETできますね。
コレほど簡単に外国人が仕事ができる国は中々無いですよね。
セブはずっと夏なので服装にお金が掛からない
セブは一年中夏なので必要以上に服装を気にする必要がありません。
短パン・Tシャツ・サンダルだけで一年中暮らせます。
しかも、街に出かければオシャレなレストランやショッピングモールなどに行かない限りは、ヨレヨレのシャツ、汚い靴、パジャマのような服などで歩いても誰も何も気にしません。
もちろん、マニラの街中やマカティなどの東京とも言えるような場所でそんな格好をしていると日本人が多くて恥ずかしいですが、フィリピン人に見られる限りは平気ですね。
フィリピンでは節約すれば日本と同じ水準で貯金できる
これは日本で貰える給料水準によって変わるので一概に言えませんが、日本で25万程度の手取りで生活していたとすると、フィリピンで働き始めても同じくらいの貯金が残せます。
もちろん、給料が5万ペソでは無理ですが、2年も真面目に働いてしっかりと結果を残していけば7万~8万ペソ位にはなります。
そうなれば出費は3万ペソ(約6万5千円)、貯金は4万~5万ペソ(約10万~12万円)程度の生活が出来ます。
それがかなり節制しているのかと言えば、給料が約18万円あれば10万円貯金しても日本円で5万円位は自由になるお金があるのでフィリピンならそれなりに贅沢な暮らしもできますね。
ただし、現地採用ではない普通の仕事をしている日本人と付き合いが多いと、1食で1,000ペソ位飛んでしまうことが当たり前にあるので厳しくなりますよ。
フィリピンでは未経験でもマネージャーや管理職
フィリピンで働く人が増えていると言っても、辞める人も多いので常にマネージャーや管理職を求めている会社が多いです。
そのため、まったくの未経験でも入社すると同時に管理職として働き始めることができます。
例えば、語学学校であればこのような仕事になります。
・生徒対応
・先生の管理
・インターンの活用
・授業のスケジュール調整
・部屋の入退室管理
・先生のトレーニング
・問合せ対応
・ブログの更新
・SNSの更新
・事務作業
このようなことがマネージャーの仕事となります。
ハッキリ言って給料に比べて多忙の一言ですが、ある意味こういった仕事の全ての自分の采配で動かすことができるのでやりがいだけはあります。
俗に言うやりがい詐欺ですね(笑)
しかし、未経験で海外に出て、語学学校1つ任されるなんて仕事が簡単に出来るのはフィリピン位では無いかと思います。
こうなるとどれだけフィリピン人スタッフを使いこなせるかが勝負の決め手ですね。
ただ、問題はこちらが仕事に慣れてきてもフィリピン人は毎日のようにトラブルを起こしますし、一から育てて能力が上がっても簡単に仕事を辞めてしまいますので、永遠に楽になることはありません(笑)
海外生活で外国人と働くと危機管理能力が上がる
フィリピン人と仕事をしていると日々いろんなことをやらかしてくれます。
そして、彼らは自分の責任を認めませんし、ミスをしても謝りません。
出来なかったのは自分の問題ではなく、出来ないような仕事だったから仕方ないと思っています。
また、自分が明らかに悪いと理解している時は来なくなったり、嘘をついてさっさと辞めてしまいます(笑)
仕事がカツカツだから絶対にこの週だけは休むなと念を押して言っているにも関わらず「下痢が酷い」と適当な嘘をついて休んできますからね。
なので、どんな状況でも仕事を進めるためには常にAプラン、Bプラン、Cプラン、そして最終手段まで用意して計画を練っておく危機管理能力が研ぎ澄まされてきますよ。
フィリピン人と働く場合は、考えうる最悪を想定を最低3パターンは考えてから計画を練るのがフィリピンで仕事をする鉄則です。
それでも彼らは斜め上から攻撃してきますけどね(笑)
フィリピンで働くメリットは英語環境
会社によってはコールセンターのように100%日本人だけという環境もありますが、それでもフィリピンには一歩外へ出れば英語を使うチャンスに溢れています。
もちろん、日常では現地を使っている人の方が多いですが、話しかけて英語が伝わらないなんてことは中々ありませんね。
タイ、インドネシア、台湾など日本人に人気の海外でも、観光地から少し外れれば英語が通じないなんて当たり前ですが、フィリピンならその辺をうろついているTシャツを捲くって腹を出したおじさんでも英語を話します。
仕事をしていても話しかけられるのを待っていては使うチャンスも少ないですが、フィリピンでは自分から積極的に話していけば英語を磨くチャンスはいくらでもありますよ。
男性は若いフィリピン人女性と付き合える
まだまだフィリピンは日本人ブランドが通用するので、40代はもちろん50代や60代でも若いフィリピン人彼女を作ることができます。
もちろん、50代位を越えてくると十中八九はお金目当てになってきますが、日本では飛び抜けたお金を持っていないと若い女性は集まってきませんよね。
フィリピンなら日本では貧困層と言われるレベルでも富裕層なので、お金目当ての女性はいくらでもいます。
本気で付き合いたいのであれば、職場などで誠心誠意愛を込めてアタックすれば、真面目なフィリピン人女性でもGETできる可能性は高いですよ。
若い女性でも気に入った男性には「Age doesn’t matter(年齢は関係ない)」と言いますからね。
ただし、真面目な子で簡単に遊ぶと刺されますよ。
まとめ
色々と書きましたが、個人的にはなんだかんだで日本よりもストレスに開放されて悠々自適にセブで生活している人の方が多いと思いますね。
もちろん、お金が無くてどうしようか悩んでいる人もいますが、それは最終的に日本に帰ればどうにかなることです。
日本も年齢が行くと仕事が無いと言われますが、選ばなければいくらでもありますし、フィリピンほど選択肢が少ない訳ではありませんので「どうにかなる」と訳の分からない確信があります。
私の場合は、ブログからの収入だけで生活しているので不安定な生活ですが、時間に追われる生活で何のために頑張っているか分からないよりは100倍マシですよ。
そして、一番のポイントはセブを足がかりにして世界へ旅立つ人がとても多いです。
・英語力0からシンガポールの外資系に就職した人
・セブでIT留学をして、そのまま香港のIT会社に就職した人
・セブで長期滞在中に英語力を付けて、ニュージーランドで看護師資格を取った人
などなど、本当にいろんな世界へ行ける踏み台にセブはピッタリですよ。
海外移住に向けてセブで格安留学と0円留学
本気で英語だけを勉強したい人にはおすすめしませんが、アジア圏での移住を考えているのであればフィリピンのセブ島で格安語学留学や0円留学をしてみるのも1つの手段です。
セブの語学学校NILSで提供されている0円留学は、授業料と滞在費が免除される代わりにニルス関連の職場で働くという海外インターンシップです。
海外生活体験、海外就業体験、英語学習またはIT技術を学べるという海外移住者には嬉しいサービスですね。
費用を抑えて海外移住をお試しする