私が英語学校で働いていた時にカランメソッドを受講していた人から良く聞かれた質問ですね。
しかし、英語力、留学する期間、年齢、性格など全ての要素が関わるのでカウンセリングしないと一概に言えません。
カランメソッドを頑張って続けていれば英語が話せるようになる。
そう言われても、どれくらいの期間を頑張れば良いのかよく分からないのは当たり前です。
そこで、以下のような私の経験から・・・
英語学校で生徒として300時間以上のカランメソッドを受講。
講師のトレーニングで200人以上の講師からカランメソッドを受講。
1,000人以上の留学生とカウンセリングを行った経験。
カランメソッドで英語が話せるようになるための期間や時間をについて解説してみましょう。
少し長い記事ですが、カランメソッドの受講を考えている人にはそれなりに有用な内容になっていると思いますよ。
カランメソッドはどれ位の期間やれば効果あるの?
まず、結論からお伝えしましょう。
とにかく最短を目指して頑張るなら3ヶ月で100時間あればどうにかなります。
だいたいどのレベルの人でも効果が現れやすい学習時間ですね。
例えば、全く英語力が0の超初心者でも、トラベル英会話程度なら問題無く話せるようになります。
ネイティブのリスニングは厳しいですが、アジア圏で使われる英語なら困らない程度に聞き取れるようになります。
ただし。
最低限の文法知識が無いままカランメソッドだけを受講しても無理ですよ。
完全な英語力0の人はまずこちらの記事からどうぞ。
また、すでにゆっくりでも自分が考えていることを話せる人は話が変わってくるので違う記事を読んでください。
それでは、まず一般的に目安となっているカランメソッドを全ステージ終了に必要な時間を各ステージ毎に必要な時間と学べる単語数を見てみましょう。
ステ-ジ | 平均学習時間(累積) | 単語数(累積) |
---|---|---|
ステ-ジ1 | 10時間 | 253 |
ステ-ジ2 | 10時間(20) | 242 |
ステ-ジ3 | 10時間(30) | 255 |
ステ-ジ4 | 10時間(40) | 209(959) |
ステ-ジ5 | 15時間(55) | 263 |
ステ-ジ6 | 15時間(70) | 258 |
ステ-ジ7 | 15時間(85) | 325 |
ステ-ジ8 | 15時間(100) | 369(2174) |
ステ-ジ9 | 15時間(115) | 526 |
ステ-ジ10 | 15時間(130) | 616 |
ステ-ジ11 | 15時間(145) | 174 |
ステージ12 | 15時間(160) | 562(5621) |
カランメソッドは全ステージを終了させるのに160時間必要となっています。
例えば、カランメソッドの正式認定校であるQQ Englishなどのオンライン英会話で1日1レッスン25分受講したとします。
160時間こなすには384レッスンで1年以上必要になってしまいますね。
オンライン英会話でのカランメソッドは毎日2コマが推奨
オンライン英会話のカランメソッドでは1日2コマが推奨です。
カランメソッドをステージ12まで終えるのに1日2コマを毎日受講してみましょう。
192日なので、カランメソッドの全ステージを終えるのに約6ヶ月と少しということですね。
6ヶ月で単語5,000個レベルになれて、英語が話せるようになるのであればかなり優秀だと言えるでしょう。
しかし。
たった6ヶ月で本当に英語を身に付けながら全12ステージを終えるのはほぼ無理です。
まず無理ですが、それでもなんとか初心者がめちゃくちゃ頑張ったとしましょう。
そして、1日2コマのカランを続けた結果がどうなるかと言えば・・・
「カランには慣れたけどほとんど話せない」
という結果だけが残るだけですね。
カランメソッドはステージ5以降で挫折する人が多い
160時間でカランを終わらせるペースで最後まで進めるには元から英語力があることが前提となります。
どれくらいの英語力が必要かと言えばカランをスタートする段階でTOEIC700点以上のレベルであることが前提です。
要は、カランメソッドの開始段階ですでに、1000時間ほどは英語を勉強したことがある人ならできるということですね。
自分が学習しているステージの文法レベルが理解出来ていない初心者がこのペースでカランメソッドを受けるとしましょう。
早くてステージ3でつまづき、かなりの高確率でステージ5ほどで、理解が追いつかずに嫌になって投げ出してしまいます。
これまでたくさんそんな留学生を見ていますし、何より私自身がそうでした。
もし、今この記事を読んでいるあなたが有名大学受験を経験して、一通り英語の勉強をしたことがあるのであれば大丈夫なはず。
そういった人はカランメソッドを利用して基礎練習をすれば英語力は早く伸びますね。
ステージ12まで頑張っても自由に英語は話せません。
カランメソッドは長期間学習するスタイルでは効率が悪い
カランメソッドはコツコツと長期間する学習ではありません。
可能な限り短い時間で学習するのが効率の良いカランの学習方法です。
また、カランメソッドでどれだけの期間頑張ればペラペラに話せるようになるのかということを考えることにも意味がありません。
なぜかと言えば、カランメソッドはどれだけ頑張ってもペラペラにはならないからです。
カランメソッドは瞬発的に英語を話すための基礎を身につける為の学習法だからです。
まず、最初の表を見ても分かる通りカランメソッドは全てが終わるのに160時間です。
なので、短期集中型の学習方法ということはわかると思います。
実際のカランメソッドは手の空いた時間にコツコツと受講して1年~2年も続けるような学習方法ではないのです。
初心者がカランメソッドで学習をして一番効果を発揮するのは、短期集中で一気に英語力の土台を作ってしまう方法です。
しかし、1日3時間で3ヶ月の方が続けるのは難しくありません。
どのレベルでも英語力を身に着ける効果は短期集中の方が間違いなく高いですよ。
カランメソッドにどれくらいの英語力を期待している?
カランメソッドに、英語の初心者が期待する英語レベルはこの2つの目標が多いです。
1.海外旅行で最低限困らない程度の英語力がほしい(カラン・ステージ2程度)
2.簡単な日常会話くらいはできるようになりたい(カラン・ステージ4程度)
初心者の目標としてはこの2つくらいですね。
大雑把ですが、カランメソッドのレベルであればステージ1からステージ4です。
初心者でも3ヶ月頑張れば十分に身に着けて終わらせられるレベルです。
むしろ、海外旅行程度ならステージ2までを使いこなせるようになるだけでも十分な位ですね。
ステージ4までを使いこなせるように徹底して頑張れば、日本人の英語学習としては平均的なレベルになれます。
もちろん、英語レベルとしてはまだまだ初心者です。
しかし、英語を話せない人、英語を聞き取れない人から見れば・・・
「スゴイ!英語話せるんだ!」
と、尊敬の眼差しを受けることは間違いありません。
3ヶ月の間に、ステージ1~ステージ4を繰り返し反復練習しましょう。
並行して中学文法を使った短文を作るドリルなどを繰り返して学習します。
これだけすれば、初心者でもTOEIC600程度は取れる下地が身に付きますね。
海外旅行で最低限困らない程度の英語力がほしい
海外旅行で困らない程度の英語力であれば、カランメソッドのステージ1とステージ2を徹底的に練習しましょう。
このレベルをある程度は使いこなせるように何度も何度も繰り返して覚えこんでしまえば余裕で達成できます。
ちょっとした質問やそれに答える相手の英語も、簡単なものであればしっかりと聞き取れるようになりますね。
ステージ1とステージ2であれば中学1年から2年の文法力で十分受講可能です。
しっかりとそのレベルの文法だけ学習してカランメソッドを受講するのがおすすめです。
何度でも言いますが、この2冊を何周か続けて、使いこなせるようになれば本当に海外旅行に必要な英語力は十分です。
もちろん、オンラインで授業を受けているだけでなく、自習が必要です。
日常のスキマ時間にカランメソッドの正式認定校であるQQ English
カランの音声データを聞きながら音読を繰り返せばオンライン英会話の受講時間を減らしても構いません。
カランメソッドのレッスンは推奨1日50分ですが、1日25分でも良いです。
その代わりにスキマ時間を使いながらでも毎日合計60分は復習で反復練習します。
さらに、60分は瞬間英作文などの短文ドリル。
残り30分は教材を使った音読をすると良いでしょう。
簡単な日常英会話くらいはできるようになりたい
簡単な日常会話も本人がどれくらいのレベルで考えているかどうかによって幅がありますね。
カランメソッドで言えばステージ4(中学3年生レベル)まであれば簡単な日常英会話には支障が無いレベルになれます。
ステージ4まで身に付けばアジア圏であれば十分に会話も聞き取りも可能なレベルです。
文法で言えば中学3年間の文法が80%身についていれば、カランメソッドのステージ4までを受講していて困ることはありません。
カランのステージ1と2を3周ほど繰り返して瞬間的に返せる位に楽になったら、次はステージ3と4も同じように何周か繰り返しましょう。
何周か繰り返すというと時間が掛かるように感じるかも知れません。
しかし、繰り返せば繰り返すほど早く終わります。
やればやるほど簡単になるのでそれほど時間は掛からなくなりますね。
カランメソッドは簡単過ぎるようになるまで繰り返す
カランメソッドで大事なことは「簡単すぎて面白くない!」というレベルまで使いこなせるようにすることです。
このように書くと反復練習で大変だと思われがちです。
しかし、難しいことをせずに簡単なことをしていれば最短距離で日本人の多くができない簡単な日常英会話が身につくと考えれば良いでしょう。
私の場合は・・・
ステージ1を10周(自習含む)
ステージ2からステージ4を各5周(自習含む)
これらが終了した段階で単純な日常英会話で困ることはなくなりました。
私自身がオンラインで受講していた時はステージ6まで行いましたが、やはりステージ4までやれば大丈夫です。
一応、私のはちょっとした意地でステージ6までやりました。
しかし、てっとり早く最短で最低限必要な英語を身に着けるために必要かどうかと言われれば、ステージ4までで充分だと思います。
例えば、カランメソッドのステージ1からステージ4はオンライン英会話のレッスンだけで受講するとそれなりに時間が掛かります。
しかし、公式アプリの音声データで復習するとたいして大幅にレッスン時間を減らすことができます。
●ステージ1~4の各音声データ収録時間
・ステージ1:1周約60分=10周で6時間
・ステージ2:1周約80分=10周で13時間20分
・ステージ3:1周約90分=10周で15時間
・ステージ4:1周約100分=10周で16時間40分
★音声データでシャドーイングしながら各ステージ10周してもたった51時間。
カランメソッドの学習時間・まとめ
とにかく初期段階で英語が話せるようになるための最短距離は、無駄に難しいと感じることに時間を掛けないことです。
話すだけなら最低限必要な簡単な英語を、簡単過ぎるようになるまで練習を繰り返すことが一番ですね。
カランメソッドは全体的にこなそうとすると、ほとんどの人が効率的に話せるようにはなりません。
簡単な文章を当たり前に使えるようになるまで練習することに意識を切り替えることが大事ですね。
ある程度の中学文法さえできれば誰でもできる練習方法なので、難しく考えずに練習してみると良いですよ。