スピーキングとリスニングに効果が高いカランメソッドですが、オンライン英会話スクールを比較すると似たような学習メソッドで「DMEメソッド」があります。
でも、そんなことはレッスンを受ける側には関係ないので両方を比較して考えると良いですね。
という訳で、ここではカランメソッドとDMEメソッドを比較して授業のやり方の違いを見てみましょう。
カランメソッドとDMEメソッドの授業のやり方を比較
内容を比較するのに一番重要なポイントはやはり授業です。
まず、カランメソッドとDMEメソッドのレッスンのルールを比較してみましょう。
カランメソッド | DME メソッド |
---|---|
レベルチェックテスト有り | レベルチェックテスト有り |
教材は必ず購入 ※無料体験は不要 | 教材購入は必須ではない |
テキストは見ない | テキストは見ない ※先生が見るように指示を出すことが有る |
スピードは落とさない | スピードは落とさないが基本 生徒の希望でスピード調節可能 |
授業中の質問禁止 | 授業中の質問禁止 |
フルセンテンスで回答する | フルセンテンスで回答する |
生徒から先生への注文禁止 | 多少の注文は融通が利く |
基本的なルールは変わりませんが、DMEメソッドの方が少し「ゆるい」と言えるでしょう。
次に、分かりやすいようにカランメソッドとDMEメソッドの授業を動画でチェックしてみましょう!
●カランメソッドの動画:QQ Englishオンライン英会話
●DMEメソッドの動画:英会話のENGLISH BELL
どちらもパッと見は似たような感じですよね。
DMEメソッドはあくまで「カランメソッドを進化させた」ということがセールスポイントですので、ベースの進め方はカランメソッドと同じです。
しかし、この動画を比較してみると大きな違いが2つあります。
DMEメソッドは先生が答えをリードしない
カランメソッドは初心者用の動画ですが、この動画の生徒さんは初心者ではなく中級者以上のレベルはあるでしょう。
カランメソッドは、先生が質問した後に先生がすぐに答えを言って生徒をリードしますので、生徒は先生のリードを真似するような感じで答えます。
カランメソッドの動画を見ても分かる通り、先生より速く答えるか、先生とハモるような状態になるのがベストな状態です。
しかし、DMEメソッドは先生は質問した後に生徒が答えるのを待ちますので、生徒は先生が言った質問をしっかりと覚えていないと答えられません。
そして、生徒の返答に少し間が空いて、答えられないと思ったタイミングで先生が単語でヒントを出したり、答えをリードします。
この点が1つ目の大きな違いです。
では、この違いで生徒にとってはどういった違いが起こるのかを説明しましょう。
カランメソッドで先生がリードするのを嫌う人がいる
カランメソッドで授業を進めていると先生が答えをリードすることを嫌がる人もいます。
理由としては下記の2つが多いです。
・先生がすぐに答えてしまうから自分で回答を考える間が無くて、ただ真似しているだけで効果がないと感じてしまう。
・先生がすぐに答えると慌ててしまってパニックになる
ただし、リードは効率よく英語の基礎力を付けるのに非常に重要なポイントです。
なぜかと言えば、先生がすぐに回答を始めることによって、生徒が頭の中で日本語に翻訳して意味を考える時間を無くす事ができるからです。
1.質問される
2.英文を覚えようとする
3.日本語で意味を考える
4.回答する
質問されてから2秒~3秒あれば、自然にこの様な流れで進めようとしてしまいます。
それでは基礎英語を使いこなして瞬発力を高めるトレーニングになりませんので、2と3をさせないためにリードが必要ということです。
リードが嫌いな方はリードを止めて欲しいと希望する場合がありますが、カランメソッドでリードを止めると意味がありませんので、公式認定されているオンライン英会話スクールでは認められません。
DMEメソッドの方が初心者向け
カランメソッドでもDMEメソッドでも基本は「瞬発的に英語を口から出せるようにするための訓練」です。
DMEメソッドのように先生が答えを待ってしまうと自分で考える力は鍛えられますが、瞬発力は鍛えられません。
また、瞬発的に答えられずに、考えている時間が長くなると先生との間で空気が止まる間が産まれてしまい、レッスンにスピード感が無くなってしまいます。
また、DMEメソッドの場合は生徒をリードするタイミングが先生次第で変わってしまいます。
そういった点でDMEメソッドは自分で意識して受講しないといけません。
しかし、生徒が慌てて答える必要がないのである意味で初心者向けと言って良いでしょう。
DMEメソッドは生徒も先生に質問をする
カランメソッドとDMEメソッドのもう1つの大きな違いは、カランメソッドは先生が質問で生徒が回答で進みます。
しかし、DMEメソッドでは先生と生徒が役割を交代して、生徒が先生に質問を出します。
「カランメソッドでは会話のやり取りが無いのが不自然。」
「生徒も質問をするのが自然なので効果が高まる。」
それでは、この違いによって生徒にはどんな影響があるでしょう。
質問をすることで考える力が身に付く
私はどちらかと言えば、生徒が質問をすることには大賛成です。
確かに一方向の練習では不自然ですので、役割交代は非常に良いと思います。
しかし、フィリピン留学のオフラインでそれを行うのであれば大賛成なのですが、オンライン英会話で受講するには自分自身で素早く回答・質問する最大限の努力が必要です。
これは1つ目の違いにも書いた理由と同じなのですが、この方法でレッスンをすると本当に何度も何度も間が産まれてしまい無駄な時間ができます。
1レッスンたった25分しかない中で、何度も無駄な時間が産まれてしまうのはレッスンの効率が悪くなってしまうので要注意です。
直接先生と相対して行うフィリピン留学のようなオフライン授業であれば、先生もすばやく無駄な間に対応できるのですが、オンラインでは先生の力量によってかなり変わってしまうのが難点ですね。
もちろん、こういったことは受けてみた本人が体験してから決めれば良いことなので一概によし悪しとは言えません。
カランメソッドとDMEメソッドの教材の違い
カランメソッドとDMEメソッドを比較するとDMEメソッドの方が緩やかにテキストのレベルが上がって行くので、本当に話せない初心者には馴染みやすいでしょう。
DMEメソッドにはDMEキッズがあり、名前からして大人が受講するのは恥ずかしい感じがします。
しかし、内容的には中学1年の文法レベルからスタートするので、初心者はDMEキッズから始めることをオススメします。
カランメソッドにもキッズ用がありますが、大人には不要です。
教材の内容については、カランメソッドは「絶対に使わないような変な質問が多い」とマイナス評価が多かったのですが、テキストを2012年にリニューアルしてからその問題はかなり解消されました。
対して、DMEメソッドは3年から4年でテキストをリニュ-アルしていますので、カランメソッドより内容は新しいのですが、最後のリニューアルが2013年ですので、どちらのテキストも大きくは変わりません。
次にどちらが先にリニューアルするかによってテキストの優位性には差が出ることは間違いないと思いますが、現時点ではどちらも同じような内容です。
ただし、言語の基本は10年経っても20年経っても大きくは変わりませんし、20歳が話す日本語と70歳が話す日本語で基礎の作りが違うかと言えば同じです。
英語も同じですので、あまり気にする必要はありません。
カランメソッドとDMEメソッドの効果の違いは?
カランメソッドとDMEメソッドを効果の違いを比較するとカランメソッドの方が短期間で身に付く効果は高いです。
なぜかと言えば、カランメソッドの方が生徒に厳しい進み方をするからです。
もともとカランメソッドは上司が部下に教える軍隊式のメソッドが元になっています。
カランメソッドの公式トレーニングでは「先生は授業中はボスになれ」と言われ、生徒が注文を付けてきてもしっかりと拒否するようにトレーニングを受けます。
日本人の場合は生徒ではなくお客様でありたい人も多いので「先生が要望を聞かない」「態度が悪い」とクレームを出す人もいるくらいです。
それに対して、DMEメソッドの場合は授業を受けていてもにこやかにのんびりと進みますので、先生は生徒をサポートするようなイメージですね。
ただ「好きこそものの上手なれ」と言いますので、英語の練習を楽しんで好きになりたいのであればDMEの方が早く伸びる効果があるかも知れません。
●カランメソッドは英語を楽しみたいという段階を越えた人が自分を追い込むために受ける
●DMEメソッドはこれから英語の練習を始めて、英語を楽しみたい人が受ける
これくらいの認識でも良いでしょう。
また、カランメソッドとDMEメソッドの両方を提供しているオンライン英会話だと、ルールが混ざってしまってカランメソッドなのにDME方式、DMEなのにカラン方式という先生も少なくありません。
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