転職して海外就職をすると言うと、スキルだけでなく英語力を問われるということもあってかなりハードルが高いと認識されていますよね。
確かに、欧米などで働こうと思うと、学歴、スキル、実績、本当にその会社があなたを雇う必要があるのかどうかなど、クリアしなければいけないハードルはかなり高いです。
しかし、 これがアジアとなると全く話が変わります。
はっきり言って、アジアでの海外就職はブルーオーシャンです。
現在日本の多くの企業がアジアへの進出をしていますので、現地日本企業で働くチャンスはかなり広がっています。
・アジアでの海外就職の現実
・アジアから海外就職を狙う理由
・アジアで働くのにどれぐらいの英語力は必要か
・アジアで海外就職した場合の給料水準
転職して海外就職ならアジアがおすすめ
まず現実的な話からすれば、アジアでの海外就職には大前提として学歴が必要です。
またそれらに加えて、3年から5年の実務経験が必要になるのも一般的です。
もちろん、アジアですのでこのあたりは条件に当てはまっていなくても、ワーキングビザがおりる場合もありますが、必然的に高卒では海外就職のハードルは高いといえますね。
タイとフィリピンであれば、学歴なし、未経験の人でも行動力さえあれば、働くチャンスは十分にありますね。
ワーキングビザの発給に学歴や実務経験などが問われることはなく、雇用の際に労働局へ行って簡単な面接をすればいいだけです。
一応、マレーシア、ベトナム、インドネシアでも十分な実務経験があり、国にとって有用な人物だと思われればワーキングビザが下りることがあります。
アジアで海外就職はのんびり働けるような環境ではない
アジア就職を狙う人でも、南国の国で働く場合は結構な人がこんなものだろうと考えています。
正直に言って、まったくそんなことはありません。
特に、海外にある日系企業が日本人を雇用するということは あなたに「日本人としての仕事」を期待しているから雇用します。
当たり前のように残業はありますし、タスクが決まっているので自分の能力次第ではいつまでたっても仕事は終わりません。
また、自分の能力が高ければ高いほどたくさんの仕事がこなせますが、日本企業の場合は能力がすぐに給料に反映されるということはありませんので、仕事ができる人ほど大変になるだけです。
もちろん、そういったことになりたくなければ日系企業ではなく、結果次第ですぐに報酬が上がる外資系の企業に就職するのも手ですね。
もちろん会社によっては自分たちの会社の社員が誰も長期で行きたがらない場所なので「本当に必要なことだけやってくれたらいいから」といった会社もありますが、そんなにおいしい話はゴロゴロと転がっていません。
アジアでも外資系の企業はポテンシャルより即戦力優先
一般的に、外資系企業では日本のように仕事ができる人を切って、新卒第一といった風潮はありません。
日本では、採用時にポテンシャルも含んで雇用しますが、海外では即戦力として今すぐ仕事ができるかどうかが一番大きな目安になりますね。
そういった面で 、実務経験がある人にとっては非常に良い環境ですが、新卒で海外就職となるとアジアに限らず厳しい面があります。
こういった場合は、どの企業も新卒はインターンからスタートというのが一般的です。
日系企業は育成を含めて長期的に見てくれますが、外資系企業の場合は結果が出なければ契約は更新されることが無いので厳しいですね。
アジアで海外就職しやすい年齢は25歳から35歳
アジアで海外就職がしやすい年齢は、やはりある程度実務経験を積んだ25歳から35歳ぐらいまでの働き盛りです。
新卒でも働ける場合はありますが、先にも書いたように実務経験がない場合はインターンからスタートという形になります。
若い人がインターンから始めるのであれば、海外経験だけを積める会社ではなく、しっかりとしたスキルを身につけることができる会社を選んだ方が将来のためになるのは間違いありません。
40代からは実績とマネージメント経験が問われる
海外でも、転職となると専門的なスキルがなければ35歳ぐらいを基準に一気に難しくなっていく傾向は日本と同じです。
たまに年齢不問という場合もありますが、そういった職種は大体その国では日本人の最底辺と言われるような仕事ばかりですし、離職率も高い会社ばかりですね。
未経験、スキルなしの40代が海外に出たい場合の可能性があるとするとフリーランスが基本です。
このようにパソコン一つあれば世界のどこでも仕事ができるようなフリーランスのノマドワーカーを目指した方が早いです。
物価の安い東南アジアであれば、まずは最底辺の月5万円生活から始め、 徐々に収入を上げて生活レベルを上げていけば頑張り次第で1年~2年あればどうにかなるでしょう。
日本の収入と比べれば貧困のアルバイトクラスですが、物価が安いですので毎月10万は貯蓄に回しながらでも十分に生活できますね。
アジアであれば語学力は低くても問題ない
欧米の企業で就職しようと思えば、英語なんて話せて当たり前ですので「私はネイティブ英語が話せます」なんてことは何の役にも立ちません。
しかし、アジアであれば流暢に英語が話せなくても、就職には何の問題もありません。
例えば日本企業であれば、最低でも TOEIC 700ぐらいないと履歴書に書くこともできませんが、アジアで海外就職の場合は TOEIC 550点から600点程度のレベルで十分ですね。
これがどれくらいのレベルかといえば、英語力ゼロの初心者でも3ヶ月フィリピン留学して、本気で勉強すれば誰でもたどり着けるレベルです。
よく「フィリピン留学をしたけど英語が全然伸びなかった」という話がありますが、ほとんどの人がただの努力不足ですので、正しい方法で頑張れば大丈夫ですよ。
日本人ブランドはアジアではまだまだ有利になる
欧米では日本人と言っても差別の対象になる程度で「日本人だから何?」という話ですが、アジア圏では まだ日本人ブランドは有利になります。
特に、東南アジア圏では、ビザの要件さえ満たしていれば日本人というだけで雇用してくれることもありますね。
私が働いた経験のあるフィリピンであれば、学歴なし、スキルなし、経験なしでも日本人であればゴロゴロとチャンスが転がっています。
アジアで海外就職した場合の給料水準は年々上がっている
学歴なし、スキルなし、経験なしでも海外就職をすることができるタイとフィリピンを除いて、アジアの給与水準はかなり上がっています。
初任給として18万円から20万円ぐらいの給料があることは一般的で、もちろん職種によっては30万円から40万円という場合もありますね。
手取りが20万円だったとしても、海外就職の場合は住宅手当が出たりする場合もありますので、本当に生活費が安く済むこともあります。
そうなると、一か月で自分が使うお金は食費と雑費ぐらいになりますので、日本で働いているよりも断然お金は貯めやすくなりますね。
ちなみに、私が知る限りフィリピンで海外就職をするのであれば、日本人に人気のセブ島ではなくマニラでの就職を目指した方が断然良いです。
セブでは、初任給が10万円ほどが当たり前ですが、 マニラでは20万円ほどからスタートという仕事も普通にありますよ。
転職して海外就職のまとめ
アジアでの海外就職は日本で就職をするよりも全然簡単です。
今後の20年から30年は間違いなく世界の経済の中心がアジアに移っていきます。
例えば、 日本の GDP 世界的に見てもかなり低い水準になり、2050年には経済成長率1.5%以下で、世界7位ぐらいまで下がるのではないかと予想されていますが、インドネシアは2050年までに世界3位から4位まで上がると予測されています。
今は日本人が下に見ているフィリピンも 2050年までに年平均で5%ぐらいの経済成長が予測されていますので、いつ逆転してもおかしくありませんね。
今現在はまだ日本で良いとしても、これから日本を除くアジアの経済がますます発展していく中で、 日本だけを見ていては確実に取り残されるでしょう。
これから経済力が落ちていくだけの日本と、人口増加や経済成長が著しく2030年~2050年にピークを迎えるアジアの国々を比較すれば、海外へ出て行く人が少ない内に海外で働くというキャリアを積んでおいた方が今後有利になる可能性は高いですね。
海外就職を目指すのであれば